鍼灸マッサージ師にインタビュー
【職業/年齢】
鍼灸マッサージ師/42歳です。
【勤めて何年?】
免許を取得してから21年になります。
高校卒業後すぐに専門学校に通い、免許取得しました。
さらに専門学校に2年通ったので、卒業後に独立開業してからは19年ですね。
給料について(総支給、手取り、賞与など)
最初はそれほど仕事がありませんでしたが、独身で実家暮らしだったので暮らしの心配はありませんでした。
最初の月の収入は8万円だったと記憶しております。そこから徐々に仕事と収入が増えていきました。
私は独立開業しましたが、鍼灸院に就職したり、整形外科に就職し、リハビリを担当される方もいらっしゃいますね。
鍼灸マッサージ師になったきっかけ
鍼灸マッサージ師になったきっかけは、「自分の身体の痛みや不調の原因がどこにあるのか知りたい。」と、子供の頃からずっと興味があったからです。
元々不定愁訴が多い身体なので、この痛みはどの臓器が痛みを出しているのか、痛みの原因は何か、どうしたら楽になるのか、自分で治すにはどのようにしたら良いのか、ずっと知りたいと思っていました。
色々な知識を増やしていくうちに、鍼灸マッサージ師は全身をトータルで診る事が出来て、しかも治し方まで勉強できると知り、目指すことにしました。
鍼灸マッサージ師になるには?必要な資格はある?
私が高校生の頃の図書室にあった古い職業本には『鍼灸師には徒弟制度があり、資格者の元で技術を磨き一人前になる』等と書いてありました。
当時は各県の知事試験での免許でしたが、時代は変わり、現在は国家試験を受けて国家免許を取る必要があります。
免許を取るためには、専門学校に3年間通うことが必要になり、専門学校に3年間通わないと国家試験の受験資格が得られません。
まずは、専門学校に入学し、受験資格を得る必要がありますね。
現在では、専門学校といっても老舗から新設校まで色々あります。
学費は安くありませんので、よく授業内容を確認して学校を選ぶ必要があります。
安価だからといって選ばない方が良いですね。
入学試験は学校によって様々です。筆記試験と面接はだいたいあります。
学校では3年間で理論と実技を学びます。
内容としては、人体の基礎である解剖学、生理学、病理学や、東洋医学を勉強します。
鍼理論、灸理論、あんまマッサージ指圧理論、といった分野も勉強しなければいけません。
実技の勉強は、自分の身体を練習台にして練習し、同級生で練習したりしました。
最初はおっかなびっくりでしたが、慣れれば同級生同士で治し合うことも。
3年間である程度の技術は身に付きます。
毎年2月に年に1回の国家試験があり、合格して申請をすると免許を取得する事が出来ます。
鍼灸マッサージ、と、まとめて表示される事がほとんどですが、施術を行うにはそれぞれに免許が必要で、『鍼師免許』『灸師免許』『あんまマッサージ指圧師免許』を取得する必要があります。
仕事内容
仕事の内容は、鍼を刺したり、灸を据えたり、マッサージを施術したりして、患者さんの不調を取りくのがメインです。
ですが、患者さんの人生相談のようなお話を聴くのも仕事の一部だと思っています。
仕事のやりがい
自分が施術する事で、患者さんの身体の痛みを取り除けたり、不調が改善してお元気になる様子を見るととても嬉しいです。
さっぱりされた笑顔を拝見するとやりがいを感じます。
逆に、いつまでも痛みを取る事が出来なかったり長引いてしまうと、自分の施術のどこに問題があるのか、もう一度やり方を見直したり、本を確認して勉強をし直します。
世の中の医療技術が日々向上しているので、最新の知識を常に入れておく必要があると思います。
鍼灸師の分野ではありませんが、世間話で出たり、患者さんから聞かれることもあるので最低限の答えは出せる準備が必要だと思います。
鍼灸師にかかる方はテレビの健康番組等もよくご覧になっているので、広くアンテナを張って、いつ聞かれても良いようにマメにチェックしています。
患者さまのことを第一に考えて、感謝されることが一番のやりがいですね。
仕事の大変なところ
どんな職業も同じでしょうが、常に勉強が必要です。
基礎も古典も大切ですが、古い知識や技術のままでは進歩がありません。
同じ事を繰り返しているだけでは患者さんに変化を起こす事は出来ません。
免許を取る事はゴールはではなく、長い鍼灸師人生のスタートであります。先は長いですし、沢山の先人が知識や知恵を残していますので、それらを知るために自ら望んで進化する必要があります。
こんな人は向いているかも
人は忘れる生き物です。歳と共に色々と忘れてしまうので、忘れたら覚え直す事を繰り返す必要があります。
ですので、コツコツと知識を積み重ねる事がお好きな方に向いています。積めば積むほど、施術の幅が広がり可能性も広がりますからね。
仕事の将来性
鍼灸マッサージ師の将来性ですが、このままの日本は少子高齢化が進み続けます。
ということは、患者さんである高齢者が増えるわけですから、患者さんはまだまだ増え続けます。
専門学校も増えているので毎年膨大な数の鍼灸師が増えています。
その中で生き残るには、確かな技術を身につけ、施術出来る事が大切でしょう。
世間には無資格者が横行しています。人の身体に触るのですから、最低限の知識と免許は絶対に必要です。
きちんと資格を取得したうえで、他の鍼灸マッサージ師との差別化を図ることで、将来的にも安泰した職になるのではないでしょうか。
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